障害年金の申請方法 受給条件・金額・手続きを徹底解説

病気やケガで働けなくなった、または日常生活に支障がある場合に受給できる障害年金。 年金と聞くと65歳からのイメージがありますが、障害年金は20歳から受給可能です。この記事では、申請に必要な条件、金額、手続きの流れを具体的に解説します。

最終更新: 2026年3月15日

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障害年金とは

障害年金は、病気やケガで生活や仕事に支障がある場合に支給される公的年金です。「障害者手帳」とは別の制度であり、手帳がなくても受給できます。

種類 対象者 等級 年額目安
障害基礎年金 国民年金加入者(全国民) 1級・2級 79.5〜99.4万円
障害厚生年金 厚生年金加入者(会社員等) 1級・2級・3級 59.6万円〜(報酬比例)

ポイント: 会社員(厚生年金加入者)は障害基礎年金+障害厚生年金の2階建てで受給できるため、金額が大きくなります。また3級(障害基礎年金にはない)でも受給できます。

受給条件(3つの要件)

1

初診日要件

障害の原因となった病気やケガで初めて医師の診察を受けた日(初診日)に、国民年金または厚生年金に加入していること。20歳前に初診日がある場合は「20歳前障害」として申請可能です。

2

保険料納付要件

初診日の前日において、以下のいずれかを満たすこと:
- 初診日のある月の前々月までの被保険者期間のうち、2/3以上が納付済みまたは免除期間
- 初診日のある月の前々月までの直近1年間に未納がないこと(特例)

3

障害認定日要件

障害認定日(初診日から1年6ヶ月後、またはそれ以前に症状が固定した日)に、障害等級に該当する状態であること。認定日時点で等級に該当しなかった場合でも、その後悪化したら「事後重症請求」が可能です。

等級別の受給金額

等級 障害基礎年金(年額) 障害厚生年金 状態の目安
1級 約99.4万円 報酬比例額×1.25+配偶者加算 日常生活に常時介助が必要
2級 約79.5万円 報酬比例額+配偶者加算 日常生活に著しい制限がある
3級 なし 報酬比例額(最低59.6万円) 労働に著しい制限がある

※子の加算: 18歳到達年度末までの子1人目・2人目は各約22.8万円、3人目以降は各約7.6万円が加算されます。

※障害厚生年金3級は厚生年金加入者のみが対象です。国民年金加入者は1級・2級のみ。

対象となる病気・ケガ一覧

精神疾患

  • うつ病・双極性障害
  • 統合失調症
  • 発達障害(ADHD、ASD等)
  • 知的障害
  • てんかん
  • 高次脳機能障害

内部疾患

  • がん(悪性新生物)
  • 糖尿病(合併症含む)
  • 心疾患・心臓ペースメーカー
  • 腎疾患・人工透析
  • 呼吸器疾患
  • 肝疾患・HIV

外部障害

  • 視覚障害(白内障、網膜色素変性症等)
  • 聴覚障害
  • 肢体の障害(関節リウマチ、脊髄損傷等)
  • 人工関節、人工肛門

その他

  • 脳血管疾患(脳梗塞・脳出血の後遺症)
  • 難病(パーキンソン病、ALS等)
  • 交通事故の後遺症
  • 新型コロナの後遺症(条件あり)

申請手続きの流れ

1

初診日の確認・証明書の取得

初めて医師の診察を受けた病院で「受診状況等証明書」を取得します。病院が廃院の場合は他の証拠資料で代替可能です。

2

年金事務所で相談・書類入手

最寄りの年金事務所で相談し、必要書類一式を受け取ります。予約制なので事前に電話しましょう。

3

医師に診断書を作成してもらう

主治医に障害年金用の診断書を作成依頼します。日常生活の困難さが具体的に記載されているか確認しましょう。診断書の内容は審査の最重要ポイントです。

4

「病歴・就労状況等申立書」を作成

発症から現在までの病歴、日常生活の状況、就労状況を自分で記述します。診断書と矛盾がないよう注意しましょう。

5

年金事務所に書類を提出

全書類を揃えて年金事務所に提出。審査には約3ヶ月かかります。認定されれば、請求日の翌月分から(遡及の場合は最大5年分)支給されます。

必要書類と準備のポイント

書類 入手先 ポイント
年金請求書 年金事務所 基礎年金用と厚生年金用がある
診断書 主治医 最重要。日常生活の困難さを具体的に
受診状況等証明書 初診の病院 初診日の証明に必要
病歴・就労状況等申立書 自分で作成 発症から現在までを時系列で記述
戸籍謄本・住民票 市区町村 加算対象の家族がいる場合

重要: 公的制度の情報は最新の公式情報をご確認ください。年金事務所(ねんきんダイヤル: 0570-05-1165)にお問い合わせください。

不支給になった場合の対処法

1. 不支給理由を確認する

不支給決定の通知書に理由が記載されています。「等級に該当しない」「初診日が認められない」「納付要件を満たさない」など、理由によって対応が異なります。

2. 審査請求(3ヶ月以内)

不服がある場合、地方厚生局の社会保険審査官に審査請求ができます。決定通知を受け取ってから3ヶ月以内に行う必要があります。

3. 障害年金専門の社労士に相談

不支給になった場合の対応は専門知識が必要です。障害年金に詳しい社会保険労務士に相談することをおすすめします。初回相談無料の事務所も多いです。成功報酬型(年金の2ヶ月分程度)が一般的です。

よくある質問

Q. 障害年金はどんな病気やケガが対象ですか?
A. 精神疾患(うつ病、統合失調症、発達障害)、がん、糖尿病、心疾患、脳血管疾患、腎疾患(人工透析)、目・耳の障害、肢体の障害など、ほぼ全ての病気やケガが対象です。「障害者手帳」がなくても申請可能です。日常生活や就労に支障がある状態であれば対象になる可能性があります。
Q. 障害年金はいくらもらえますか?
A. 障害基礎年金は1級で年約99.4万円(月約8.3万円)、2級で年約79.5万円(月約6.6万円)です。厚生年金加入者は障害厚生年金が上乗せされ、報酬比例部分に応じて増額されます。配偶者や子の加算もあります。3級(厚生年金のみ)は最低保証額の年約59.6万円です。
Q. 障害年金の申請は自分でできますか?
A. はい、自分で申請可能です。ただし、診断書の内容や「病歴・就労状況等申立書」の書き方が審査結果に大きく影響するため、社会保険労務士(障害年金専門)に依頼する方も多いです。初回相談無料の事務所もあります。不支給になった場合の審査請求も専門家に任せた方が安心です。
Q. 障害年金を受給しながら働けますか?
A. はい、働きながら受給できます。特に障害厚生年金の3級は「労働に著しい制限がある」状態が対象なので、働いている方も多いです。ただし、精神疾患の場合は就労状況が審査に影響することがあります。主治医と相談しながら就労と受給のバランスを取りましょう。
Q. 障害年金の申請が不支給になった場合はどうすれば?
A. 不支給の通知を受けてから3ヶ月以内に「審査請求」ができます。審査請求でも認められなければ「再審査請求」が可能です。不支給の理由を確認し、診断書の内容や申立書の不足を補って再度申請する「再裁定請求」も選択肢です。専門の社労士に相談することをおすすめします。

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